春の味覚

春の訪れを告げるホワイトアスパラガス、もう召し上がれましたか?
ヨーロッパでは、皆が今か今かとと初ものを楽しみにしている野菜です。
日本より冬が暗いヨーロッパでは、春を待ちわびる気持ちはより強いのかもしれません。

先日、白金にあるフレンチレストラン ジョンティ・アッシュさんで、素晴らしいホワイトアスパラの一品を頂く機会に恵まれました。
この日は、アルザスの生産者ツィント・フンブレヒトのワインメーカーズディナーで、当主のオリヴィエ・フンブレヒト氏の解説で、世界的に有名な彼のワインの数々を楽しみました。

その一つに合わせたのが、ホワイトアスパラガスのお料理でした。
ロワールのホワイトアスパラガスには、グラチネしたオランデーズソースが添えられ、アートのような一皿。

以前ロブッションにいらした平野シェフは、なんとまだ20代。
彼の味覚には目を見張るものがあり、一皿の中でバランスを取っていく感覚には、舌を巻くものがあります。
また、ワインを試飲して、大満足のマリアージュを生み出すことができる数少ないシェフではないでしょうか。
その平野シェフのホワイトアスパラのお料理に合わせたワインは、Pinot Gris Rotenbergの14年。
ホワイトアスパラに合わせるワインとして、さっと思いつく品種ではないと思いますが、これは、ソースにも素晴らしくあった極上のピノ・グリでした。
濃縮感のあるブドウから造られ、ミネラルと柑橘類の含みが綺麗な、ファンタスティックなツィントのピノ・グリ!
イタリアのライトなピノ・グリージョとは、全く異なり、赤い丘という名前(ローテンベルク)の畑からできた濃くかつピュアなワイン。
情熱的な土壌でできるブドウを、オリヴィエさんはナチュラルに導き、その良さを引き出していくのです。
こんな素敵なピノ・グリには出会ったことがありません!
グラスの中で表情を変えて行くのを見ていくのも、楽しくなリます。
オリビエさんのピノ・グリは、様々なお料理に合う万能選手でもあり、マリアージュにもとても便利なワインです。

このピノ・グリをアイシュのグラスで飲むとしたら、マルチワイングラスをオススメします。
小さ過ぎず、空気との接触が適度にできる大きさです。
ツィント・フンブレヒトのPinot Gris Rotenbergは、グラスの中で変わっていく、その表情を愛でながら、ゆっくりと楽しみたいワインです。
ヴィネッツアコレクション マルチワイングラス

 

〈ウィラハン 麻未氏プロフィール〉

ワイン市場開発コンサルタント
ワインPR
ワイン&フードライター

ナパ・ヴァレーに留学し、ワインの醸造やマーケティングを学ぶ。
外資系ワインインポーターを経て、現在はワインと食のスペシャリストとして国内外で活躍。
各地ワインの振興に貢献した人々がメンバーになることができる騎士団の称号を受賞、シャンパーニュ騎士団、サンテミリオン騎士団のメンバーである。